贅沢ミニマリスト

「彩透(さいとう)いろ」の小さな暮らし

孤独は自分のエネルギーを満タンにすること。ミニマリストの旅スタイル

ミニマリストについて語っているシリーズです。愛媛県松山市での旅も後半を迎えました。

空気のような存在の夫との二人旅なので、共有するところは共有し、一人で楽しむところはそれぞれで楽しむ。そんなスタイルの旅行です。

旅の2日目でもある最終日、昼過ぎまでそれぞれで自由行動をとることにしました。

「次の約束場所は13時頃に「松山市駅」でね〜、なんかあったら連絡して!ではっ!」
道後温泉の地図
と気楽にお別れし、限られた「私だけの4時間」を十分に味わうことにしました。

実は私にとっては、これが一番の「旅のお楽しみ」です。

(↑道後温泉を中心とした地図。町の名前が道後◯◯町とか道後公園とか。こういうローカル感がすき。)
 

道後温泉駅から松山市駅までローカル電車にゆられて20分弱。松山市駅に到着し、ここからは心が動くまま、電車に乗り換えることにしました。

伊予の電車

一両編成の電車。地元の方々と混ざってゆらゆら揺られてどんどん自然の多い方へ。

↓この写真は私が毎日通勤で通る光景。とても近代的で文化的で・・どこを向いても、人・人・人。

大阪駅の阪急百貨店前

百貨店のウィンドウは季節限定のアートで埋め尽くされて、通勤客に季節感を感じさせてくれます。

でも、「自然の美しさ」は得られません。

そんなことを考えながら、目に止まった駅で降りました。時間はたっぷりありますが、電車は1時間に2本です。

次の電車の時刻を確認し、心の動くままに歩き回ります。

伊予市内を散歩

緑が目に優しいなぁ。夏空の下歩くたびに汗が流れます。

それを心地良い、と思う。

トイレに行きたいと思ったけれど、一番近くのコンビニまで5km以上あるので断念。

駅前にコンビニがあるはず!というのは都会人の思い込み。

駅のトイレが水洗トイレでないことも想定外。

まぁそんな不便さと引き換えに。

伊予市内の神社

通り道にあった神社にふらりと寄りました。駅を降りてから、人と全くすれ違いませんでしたが、

この神社で宮司さんと思われる方と短い世間話をしました。

大阪からの旅行客だと分かった後、すかさず言われた一言。

「北大阪地震は大丈夫でしたか?」

もうね、衝撃を受けました。なぜならそれは、私が聞きたかったこと。

「愛媛の西日本豪雨災害は大丈夫でしたか?」と。

私が心配したように、愛媛の方々も大阪を心配してくれていることに心が温かくなりました。

「時々びっくりするようなことが起こりますが、暮らしを大切に過ごしていきましょう。」

私には「いつでも「そこにある」と思い込んでいる「日常」は脆くいつ失ってしまうかもわからない。そして日々暮らしを愛そう」と言われたように聴こえました。

伊予市内の大樹
大樹を眺めているだけで自分はとてもちっぽけで、自然の力には叶わない、と思う。

だけど自然の織りなす光景はこんなにも心を癒してくれる。


「大切なのは、バランスかな」と思う。

都会的なところも好きで田舎的なところも好き。

日々の暮らしでは人の波に飲まれてしまわないように。

「家」を自分のエネルギーを充電させてくれる場所として作り上げるも、エネルギーを奪う場所にしてしまうも、自分次第。 

以下は私の大好きなミニマリスト「ドミニック・ローホー」の本の中から大好きな一文を抜粋。

たったひとりでピスタチオのアイスクリームを食べに出かけてみる。これができる人は大勢いることでしょう。

そういう人たちは自分自身と友好関係を結んでいるのだとか。

(〜中略〜)

社会の中で生きていくことが他者とのエネルギー交換であるならば、孤独は自身のエネルギーを「満タン」にすることにほかなりません

ドミニック・ローホー(講談社)「限りなく少なく」豊かに生きる P108 

いい言葉です。自分にピッタリと当てはまります。

そうなんです、自分では。自分では気づいていました。「孤独の中で自分を満たしたかった」ということが。

自然に触れたいと思う時、それは過多な「他者とのエネルギー交換」に疲れ、自分のエネルギーが枯渇していると感じた時ではないでしょうか。

バランスを取り戻すため、自然に触れ、そして枯渇した自分のエネルギーを「満タンにしたい」のではないでしょうか。

愛媛の自然と人との優しい交流は、私のバランス感覚を取り戻す手助けをしてくれました。

自分で自分に与えた、ギフトのような貴重な4時間でした。