ミニマリストにとって「レオ・バボータ」を知らない人はいないのではないだろうか。6人の子どもを育てながらミニマリストになった男性。そして世界的に有名になったブログ「Zen Habits」の運営者である。
彼の著書「減らす技術」はタイトル通りの実践本である。しかし実践に至るまでの心理的準備についても詳しく書かれている。読み物としても面白い。私はこの本からポジティブな影響を受けた。
あるページに木彫りの象の写真と共にこのような言葉が添えられている。
「なあ、木彫りの象ってどうやって作るんだ?」
「そりゃあ簡単だ。象らしくないところを全部削ればいいんだよ」
木彫りというのは鑿(のみ)などの手工具で木を彫り込んで作る芸術だ。とてもシンプルな手作業である。しかし「木」という素材から何を彫り出すのかは彫り手の心が決める。
つまり必然的に自分の内面や心と向き合わざるを得ない。私はこの木から何を彫り出したいんだろう?と。
自分らしくないところを削っていけば、自分の本質と出会える‥というと大げさかもしれない。だけど本質に少しは近づけるはずだ。迷いながらも彫り続ければ。
ミニマリストは決して捨てる人ではない。彫り師が木から形を見出し彫り続けているように、自分の本質に近づけるように彫り続ける作業をしている人のことだ。
今日も自分がミニマリストであることにワクワクしている。