贅沢ミニマリスト

「彩透(さいとう)いろ」の小さな暮らし

ミニマリストになると得れるモノ増えるモノとは。

モノ減らして生活する人がミニマリストではない。では何をする人がミニマリストなのだろう。ミニマリストになると、お金では得れないモノが手に入るというけれど‥それは一体何だろう。

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小説家である村上春樹さんの自伝的エッセイ「職業としての小説家」の中にある一文を引用してみよう。

「世界はつまらなそうに見えて、実に多くの魅力的な、謎めいた原石に満ちています。小説家というのはそれを見出す目を持ち合わせた人のことです。

そしてもうひとつ素晴らしいのは、それらが基本的に無料であるということです。」


「あなたは正しい一対の目さえ具えていれば、それらの貴重な原石をどれでも選び放題、採り放題なのです。」

この「小説家」という単語を「ミニマリスト」に置き換えても通用する、と私は思う。

(基本的にモノや刺激的な体験を買わなくても)世界はすでに豊かで魅力的だ、というのが、この文章にある基本姿勢である。私はその言い分に深く頷いている。

その豊かさや魅力、謎めいた原石に触れたいと思うし、その豊かさを享受したいと強く願っている。

今日は冷蔵庫の中が空っぽだったので、朝ごはんにスライストマトを3玉分食べた。空腹の身体に冷えたトマトの瑞々しさが広がった。

空腹だから感じられる、トマトの甘み、瑞々しさ。思わず目を閉じて、深い深呼吸をしてしまった。

日常の中からささやかだけれども、幸せを見つけるられる「目」。それが自分なりの贅沢な暮らしに繋がっているのかも知れない。